その美しい姿や、春らしい風物詩として、つくしは人々に親しまれています。
「つくし」とは、春の七草のひとつで、野生のヤマノイモ科ツクシ属の植物のことを指します。大きな葉っぱと茎に小さな実がついた、独特の形が特徴で、春を告げる花やツユクサ、トチノキ等の開花に合わせて、山や野原に芽吹きます。
つくしは、栄養価が高く、ビタミンCや食物繊維が豊富です。春の野菜として、古くから日本人に親しまれています。高野山で作られる精進料理の一つ「つくしの飯」や、天ぷら、もみじ餅等、多くの和食に使われます。
しかし、つくしは、採取には注意が必要です。一度採取してしまうと、その場所からは二度と出なくなってしまいます。また、天然記念物に指定されている場所では、採取が禁止されているため、自然を愛する人々は、つくしを楽しむことはもちろん、自然を守ることも同時に考えなければなりません。
この春、つくしを見つけたら、その美しさと豊かな栄養価に感動しましょう。そして、採取には配慮し、自然保護の大切さを改めて認識しましょう。